40代おひとり様の旅行記 もう一度行きたい場所「長崎と天草地方」
どうしても人生に目新しさを求めてしまうため、年に数回はどこかへ行かないとストレスが溜まりに溜まってしまう。そのため、思い立ったように、時には何かに急かされるように旅に出ることが多々ある。
そういった理由が根っこにある旅なものだから、1度行った場所は自己満足でもう十分と思ってしまうのだが、そんな私でももう一度行きたいと思う場所がある。
■国内でもう一度行きたい場所「長崎と天草地方」
9年前に初めて長期の一人旅をした思い出深い場所。
10代の青春時代から天草四朗のことが気になる存在で、いつか彼の生まれた、そして悲劇の中で生を全うした場所を訪れてみたい…!と思っていた。そんな熱い思いを秘めた旅だったので、行く先々は常に感動の嵐!!
かつてここに天草四朗がいたんだと思っただけでテンション爆上がりである。
キリスト教の禁教令の最中、厳しい年貢攻めに疲労したキリシタンたちによる「島原・天草の乱」と言われる一揆の総大将に祭り上げられた、まだ十代半ばの神童。
神の申し子の再来としての宗教家としての顔と、そしてその裏に隠されたまだまだ思春期まっさかりのピュアピュアな幼い素顔はどなだったのだろうかと思うと浪漫を感じる。
そんな彼の生きた証の数々、そして江戸幕府を恐怖に陥れた大規模一揆にまで展開することとなった潜伏キリシタンの農民たちの一途な信仰の片鱗がそこかしこにある天草五島の風景は、今なお鮮明に脳裏に浮かぶ。
しかも訪れたのは9月のシルバーウィークということで、残暑から秋へと向かう夏の名残の青空と、透明度の高い青と緑の混じった海の美しさが半端ない。
そして海沿いということで海鮮の美味しさといったら!
個人的に、イルカウォッチングで泊まった民宿で出たウニが忘れられない。まさに地元で採れた美味しさが凝縮した民宿飯だった…。
さらに昨年の2018年に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界遺産に登録されたことで、潜伏キリシタン関連の情報もより取得しやすくなったことで、9年前に知らなかったことを続々と知ることに。
こんな教会あったの!? こんな場所あったの!? と新情報続々である。
行ったはずの場所なのに、まるで見知らぬ場所かと思うほど。
ならば改めて行かなければ。
また青い空と夏雲のコントラストが美しい同じ夏の季節も良いし、新緑が目に染みる春も良い。いっそ冬枯れた曇天に哀愁を感じる真冬にしようか。
今なら基礎知識がある身だからこそ、深堀した知識を得られるというもの。
それ故の新しい発見が、きっとたくさんあることだろう。
年を経たことでまた違った見え方があるかもしれない。
そうして、40代のおひとり様旅行の候補先に改めて登録することにしたのだった。