nanami-JP’s blog

40代おひとり様の日々のささやかな幸せ探し。日々の楽しみや旅行記などを徒然に。

石老山に行ってみたらビックリ体験⁉ 秋の登山にチャレンジ

 天高く馬肥える秋、ということで11月になっても夏日を記録するほどの暑さの今日この頃、11月の文化の日前後は気象的に降水確率が低く快天日ということから、ちょっくら秋の空気を満喫すべくハイキングにでも行ってみようか…!と思い立ったが吉日で相模湖を臨む石老山へ行くことに。

石老山コース (e-sagamihara.com)

 

 長野旅行に行った際に、中央線からわずかに見えた相模湖にいつか行ってみたいなぁと思っていたので、今回は相模湖も眺めることができる山にしようということで選んだ石老山。
 ネットの観光情報で日帰りで楽しめる初心者コースらしいとあったので、気軽にハイキングして午後は温泉と湖を散策しようかな♪と思っていたのに、まさかあんな目に合うとは……
恐るべし石老山。

 

 三連休ということで、体力的に中日に行くことにして、前日は食糧&日用品の買い出しに。
 ここ最近はお天気も良いとはいえ、念のため山道を歩くのに万が一、濡れた岩で滑っても嫌だし、スニーカーでは心もとないかなと思って、お安めのトレッキングシューズも購入。

 そして迎えた当日。なんとか7時台という私的には超頑張った早起きであわただしく朝食を済ませて、服装は登山用の服などないので、ありあわせのジャージとTシャツとネルシャツという「ちょっくら近所の裏山へ」的な恰好で、いざ相模湖へ!
片道一時間強と思った以上に近くてビックリ。
 1つ前が高尾駅なので、今度は高尾山も良いかも~と思いながら、相模原駅に降り立ったら、想像以上にローカル。
 高尾駅がそこそこ栄えてたっぽいので、急に現れた迫る山々に、あれ?ここ東京?(正確には神奈川)とビックリ。

 

 駅からバスに乗り換えて登山口に向かうのだが、バス停には家族連れやカップル、若い女の子たちの集団と長蛇の列。
 しかも超カジュアル、中にはデート仕様なヒラヒラスカートの女の子もいて、そういや高尾山に行った時に、サンダル&ヒラヒラスカートで彼氏と一緒に登ってた子がいたなぁと…遠い昔に想いを馳せていたら、乗客の95%が登山口の1つ前のさがみ湖プレジャーフォレストで降りてしまった。
 プレジャーフォレストは遊園地や温泉、キャンプ場を併設している施設で、乗客はプレジャーフォレスト目当ての客が大半だったらしい。
 バスの中に残された数名は、ガチ登山仕様の客たち……(私以外は)。

 

 あれ⁉私、もしかして場違い…?

 そんな不安を少々抱えながら降りた石老山登山口。

 

 

 のどかな田舎の風景が広がり、秋の行楽日和で気持ちは上々。
 アスファルトの道をてくてく歩きながら登山口を目指す。

 

 病院横の登山口から山に入ったのだが、数十メートルも行かないうちに、急勾配の山道が出現…‼

 

マジで⁉ 

 石老山は中腹にお寺があるらしいので、そこまではそれなりに舗装された山道か思ったのに、突然の自然100%な風景にビックリ。
 ほんとにこの先にお寺何ぞあるの⁉ 建材なんて運ぶ道なくない⁉と思いながら、目の前の山道…というか、大きな石の連なる獣道のようなところをひたすら登っていく。

 途中途中に巨石が点在しており、岩好きにはたまらん光景が広がり、テンションだけは高まるも身体がついていかない。

 岩場を登るということは、自身の体を数十センチ上の足場に移動させるということでもあり。それがもう重いのなんの。更年期の影響でここ最近、太ったせいで自分の体の重さと地球の重力をいやというほど思い知らされる。
子ども時代、山道、ひょいひょい登った記憶でイケるっしょ!と思ってたけど、イケないっしょ…だった。
 そう子どもの頃は私、ガリガリに痩せてたんだった…。細い体に無駄のない筋肉がついたハイジだった。そりゃ身軽にひょいひょい行けたわな。
されど今の私はピーターのお母ちゃんか?いや、長らく都会生活を過ごしたロッテンマーヤさん。足腰が全くもって追い付かない。
 ハイジの故郷を訪れた時の披露困憊で顔面蒼白だったロッテンマーヤさんの気持ちが今ならすごく分かる。

 入口の看板にお寺まで400mと書いてあったような気がするが、全くもって辿りつかない。
 目の前は岩、岩、岩。
 どうせなら巨岩を愉しみたいな♪と軽い気持ちで選んだこのコース。
 確かに、巨石、奇岩好きには最高のルートだった。

 

 ようやく奇岩コースを登り切って山の中腹にある顕鏡寺に到着。

 

 お寺からは法事を終えた喪服姿の人々が。
 あれ?あんなキレいな恰好してどうやって来れたの?と思ったら、なんと、登ってきた奇岩コースのすぐそばにアスファルトの舗道があるではないか…!
お寺までは車で行く道がちゃんとあったのである。
そりゃそーだ、、、

 

 とはいえ、目の前に迫る奇岩を楽しめたので、顕鏡寺までの奇岩ルートは、岩好きの人はぜひ!

 

 お寺で水とお菓子で小休憩をして、いざ山頂へ。

 お寺が山の中腹ということはあと半分くらいで山頂なのかしら?と思ったのだが、ここからがめちゃ長かった…‼
 観光協会の案内によると、お寺まで35分、そこから山頂まで80分とのこと。
 最長1時間半くらいの山登りしか体験してこなかった身には、すでにもうお寺にたどりついただけで足腰がけっこう来ている。
 とはいえ、せっかく来たわけだし、お寺に止めた車から出てきた家族連れが楽しそうに山頂に向かったし、あのチビっこたちが行けるなら多分私もいけるハズ…と、自身を鼓舞して再び山の中へ。
 途中、桜山展望台経由と八方岩経由と2つに分かれるコースが。眺望の良さそうな展望台コースに心ひかれつつも、今回の山登りの目的の1つが奇岩鑑賞だったので、「八方岩」と書かれてるからには良い奇岩があるに違いないという欲望のまま、八方岩コースへ突入。
 正直、身体的には後悔。めっちゃ高低差ある段差や根っこ乗り越えてかなきゃならない。

 でもでも、道中、最高に岩だらけ!奇岩だらけ!

 めちゃ長きにわたる自然の作りたもうた彫刻たちよ…!な面白い形をした巨石がゴロゴロしている。

 

 コースの途中でいくつか紹介されている巨石があるのだが、どれも十数メートル~20数メートルサイズ。
 ついつい大きいものを鑑賞するとき、ガンダムのMSのサイズと比較してしまうクセがあるのだが、今回もνガンダムが横たわったサイズかぁ、こっちはWガンダムかぁなどと思いながら鑑賞。

 バスに同乗し、後から登ってきた男女コンビの男性が相手の女性に向かって「ほら~やっぱりこっちのコースが当たりだよ!見てこの岩‼」と大声ではしゃぐ姿に、そうだねうんうん、私もそう思うよ、でも五月蠅いから黙れや、とシンパシーとウザさへの八つ当たりの入り混じった、まだまだ私、人間できてませんわぁ…な、ひじょうに人間味あふれる感情を内心で高めつつ、もはや表情筋も動かせず無表情に一人黙々と歩を進めていく。



 八方岩コースを終えてあとはただひたすらに山頂を目指す…のだが、先が長い…長すぎる。
 80分コースは伊達じゃない…。
 根っこだらけの道や、途中途中、相模湖を木々の間に眺望したり、もしや土砂崩れ後では?というむき出しの山肌に怯えたり、杉山の中を歩いたりしながらひたすらに歩く、歩く。
 途中、体力がつきて家族連れに追い抜かれ、がんばって歩くちびっこの姿に、あんな小さい子があるけるなら私も歩ける!と勇気をもらいながら、ただひたすら山中を歩く。
 もうテンション上げるどころか次の一歩を踏み出す気力で精一杯で、写真を撮る余裕など一切無し。

 そうこうして、いつまで続くんだ~~~~~という思いを抱えつつも、がんばって一歩一歩進んだおかげでなんとか山頂に到着。

 

 いやぁ、頑張った!
 ようやっとたどり着いた…!

 

 

 疲れすぎて山頂からの風景を満喫する余裕もあんまりなかったが、辿りついた人々の歓喜の声に妙な一体感を覚えながら昼食。
 周りではお手製のオニギが主流のようだ。なんなら家族で登山して焼きそば作っている一団もいたり。
 確かにこの疲弊にはオニギリというかお米は効きそう。
 私もオニギリ買っておけばよかった…。めちゃ美味しそう。
 気軽なハイキングくらいに思っていた私が持参した食糧は総菜パン1個と少々のお菓子のみ。こんなに歩くとも思っていなかったので山降りてからガッツリ昼食とれば良いかも~、でも念のためパンくらい用意しとこ、という舐めた軽装備だったのである。
 でもでも、総菜パンも塩気が疲れた体に沁みてマジで美味しかった。
 甘いパンじゃなく、総菜パンにしてよかった。
 念のためにと購入しておいた昨日の私、グッジョブ。

 

 さて、パンも食べて気力も取り戻したし、あとは山をくだるだけ!
 帰りはもっと楽な道がないかなぁと検索してみたら、顕鏡寺ルートは初心者以上コース、篠原コースは初心者向け…と記載しているサイトを発見。ならもう初心者向けコースでしょ!と思い、登ってきた道とは別のルートで降りることに。

 


 けっこうなだらかな山道が続き、やった!楽勝!と思ったのもつかの間、15~20分ほど進むと、だんだん山道の勾配がきな臭くなってきた。根っこもゴロゴロ露出しはじめてきたではないか。


 あれ?初心者向けでは?と思いながらも、目の前の道はただ1本のみ。進むしかない。
 ただひたすらアップダウンの激しい道を進んでいく。

 途中、あれ?これって尾根っていう奴じゃない⁉と思う幅40~50センチの細い道をビクつきながら歩き続け、あまりの山道の長さに、頭の中では山を下りたら温泉!ビール!唐揚げ!と呪文のように唱え続け、ただひたすら目の前の危機を乗り越えるべく、次なる一歩をどこに置くかに細心の注意を払い続ける。
 もうこなると、人間、だいぶシンプルな構造になるのだ。
 食への欲求と目の前の危機に瞬時に対処すべく発揮される注意力と集中力で脳のキャパオーバーなのである。
 日々の仕事の些末ないらつきなどもうこの際、どうでもよくなっちゃうのである。
 ここ最近は仕事もそこまでのストレスなかったものの、喉に刺さった小骨のようなイラつきはままある訳で。
 でももうそんなのどうでもええわ、ってなって来る。
 それよりも目の前の危機!

 一歩間違えば滑落一直線。そこまでいかなくても木の根っこで転んだら捻挫、下手したら骨折。
 しかも、立ち止まったら日が暮れて山の中で独りぼっちという恐怖。
 下山することに全集中☆である。それ以上でもそれ以下でもない。
 そんな思いで30分ほど黙々と進んでいくと心身の疲弊も最大ピークに。
 となると

 「おお神よ…!なぜこんな山道をつくったのですか」
 と思わずにはいられない。
 神様的には、いや知らんがな、勝手に登ってきたのは人間じゃん…てな心境だろうが、勝手に登山しに来た身ながら、思わずこの苦行ともいえる行為になんらかの意味を見出したくなってしまうのが哀しい人間の性なのである。
 冷静に考えれば、自身の体力を舐めて気楽に山に入った自分のせいでしかない100%自業自得の所業なのだが。
 そうこうしながらだいぶ疲弊してきたところで、小さな祠を発見。
 やはり神はおったか…!と山岳信仰ってこういうことなのかもと思ったり。

 小休止してから再び歩き続け、木々の合間に人工物らしきものを発見した時の喜びといったら!
 きっとあれが展望台⁉ 半分以上来たってことだよね⁉

 と嬉々として近づくと、そこには絶景。そして眼下の谷間に絶叫(内心で)。

 さて、ここからが問題です。

展望台から下山するには2つのコースがあるそうです。

石老山ハイキング メインコース(東海自然歩道)復旧のご案内 - ぶらり相模湖|県立相模湖公園|相模湖観光協会 (sagamiko.info)


 「チャレンジコース」と「東海自然歩道」とあったら、人間、「チャレンジ」と書いてあるほうにはいきたくないですよね?
 文字的に「自然歩道」のほうが歩きやすそうじゃないですか。
 披露困憊の私的には「自然歩道」一択ですよ!

 ということで、「東海自然歩道」コースを選んだつもりだったのですが、進めども分岐点らしきものは見当たらず。
「チャンレンジコース」という標識も見当たらない訳ですよ。
 でも目の前の道は1本しかない。
 なら、進むしかないよね…‼ だって進まなきゃ下山できずに山で遭難しかねないもん。

 そんな思いでとにもかくにも進むのですが、まぁ、道の険しさといったら!

 細い尾根あり、岩場でロープを伝わなきゃ危なそうな足場アリ、急な下りかつ土というより砂状のサラサラとすべりやすそうな道、ラクダのこぶかな?と思うような降りては上がりまた降りては上がる上下にうねる道、いろは坂の歩道版かな?と思うような急なヘアピン坂がとぐろを巻く坂…と、まぁ、面白山道フルコースが続く続く。


 ほんとにこの道なの?でも目の前、一本道だしなぁと不安になりつつも進む進む。

 

 そうして…突然、開ける目の前。

 眼下に迫る相模湖…‼

 なんとまぁ圧巻の景色‼

 

 

 そこからは階段と呼ぶには段差も高く急勾配な道をこれまた延々と降りて、そうして見えたアスファルト
 人工物!人里!帰ってきたぞ…‼という歓喜で降り立ったアスファルトを噛みしめつつ、振り返ると、入口の看板には「大明神展望台登山口」。

 

いやこれチャレンジコースじゃん~~~‼

 

思わず、素で叫んでしまった。

 

誰もおらず良かった。
いや誰か一緒にいたら、早々にコース間違いを指摘してくれたような気もするが。

 

翌日、改めてガイドマップを確認したら、初心者コースと紹介されていた篠原コースは、山頂で早々に分岐されていたのであった…。

(ちなみに、東海自然歩道も自然豊富なガチな岩場もあるコースだったらしい…どっちの道を選んでも険しかった)

sekirouzan202210.pdf (sagamiko.info)

 

 そういや、山頂から下山する際、分岐コースをいくつか見たような気がする…。
 でもそっちは長距離ぽかったから早々に選択肢から外したんだった…。

 ずっと初心者コースだと思い込んで、途中、ほんとにこれ初心者コース?とたびたび疑心暗鬼になりつつも、さっそうと降りて行った中年夫婦らしきお二人もいたし、なら自分も行けるはずと思い込んだおかげか。人間、為せば成るとはこのことか…と。

 

 そうして改めて実感したのだが、私、登山は超初心者だった。

 登山慣れ親しんだ人が書いたブログとかって、超初心者が読むと危険。
 だって、登山愛好家にとっての「初心者」「初級」「気軽な日帰り」って、プロ目線の言葉だから!
 そりゃ数日にわたって過酷な登山を経験している方々からしたら、日帰り数時間コースなんて気楽なコースだよね。

 今回の石老山、超初心者にとってはマジで上級コースでしたわ…。

 

 山を舐めてはいけないということを改めて身に染みた2023年の秋でした。

 とはいえ登った達成感やめくるめく奇岩の楽しみ、日ごろ忘れていた自然の驚異の片鱗と、日常では得難い体験が多々あって楽しかったのも事実。

 4時間半の秋の山中大冒険!

 行って良かった‼ 超リフレッシュ‼
 体力をもうちょっとつけて、オニギリ持っていつかまた石老山に登ってみたい。

 

 下山後はさがみ湖プレジャーフォレストの「さがみ湖うるり」の温泉でさっぱりと。
 さがみ湖温泉うるり | さがみ湖リゾート プレジャーフォレスト (sagamiko-resort.jp)

 

 ビールと枝豆と手羽先の黒コショウ焼きという最強の三種の神器ならぬ、酒飲みのための三種の酒盛りセットが最高に美味しい。
 唐揚げもあったけど名物と書いてあった手羽元に惹かれ、下山したてでまだ若干、野生の気持ちが残っていたため、手羽元を素手でつかんで齧りつく。

 たまらん旨さ。

 

いやぁ、山も良いけど、美味しいお酒と温泉、やっぱりサイコー!

 

あまりに疲れてその夜は爆睡。
9時間半も熟睡してしまったのだった。

 

お題「もっと早くやっておけばよかったと思う事」

 

伊豆長岡で日本の近代化の夜明けを体感【世界遺産 韮山反射炉】

 6月末、梅雨の長雨にテンションだだ下がり、どうせ外出もままならないなら温泉宿でのんびりしっぽりすごそうか…と、思い立って伊豆の温泉地の一つ「長岡温泉」を訪れてみたら、真夏日ばりの晴天に…!

 

 となったら思いっきり観光するっきゃないぞと、Googleマップで調べてみたら伊豆長岡駅の近くに、江戸末期に建造された「韮山反射炉」があるらしい。
 昨年、NHK大河ドラマ「青天を衝け」にハマった身としては行かねばなるまい。

 

www.city.izunokuni.shizuoka.jp

 

 宿で朝ごはんをモリモリ食べて気合も十分に、運動がてら徒歩で向かうことにしてみたら、延々と続く長閑な風景。

 韮山反射炉の尖塔の先くらい見えるかと思いきや何も見当たらず、ピーカンの青空の下、ただひたすら田んぼ道を突き進むことに。


せっかくなので自然も楽しもうと、韮山反射炉の近くにある小さな丘に佇む鴨川神社にも立ち寄ってみた。
誰もいない神社の静けさが心に沁みる。

 

反射炉自然公園を通って、いざ韮山反射炉へ。

住宅街の端っこというか、田園と山の合間にニョキっと建立する謎の塔って感じが面白い。

 

まずは韮山反射炉ガイダンスセンターで入館手続きをして、展示物を堪能。
世界遺産認定されたおかげで予算も出たのか、紹介映像がなかなか良い演出で作られていて、かつ分かりやすい説明で良かった。

 どうやら世界遺産になったのは韮山反射炉だけではなく、『明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業』として、韮山反射炉を含む日本全国に点在する明治初期に作られた産業革命遺産がまとめて登録されているらしい。
※九州(福岡県、佐賀県長崎県熊本県、鹿児島県)・山口県を中心に、静岡県岩手県を含む8県11市に分散して立地されている遺跡など。

 

 韮山反射炉韮山代官の江川英龍さんが、江戸時代末期にいち早く諸外国に立ち向かうための武器鋳造の必要性を唱えプランニングしたもので、最初は伊豆下田を予定していたところ、ペリーの黒船襲来によって急遽、伊豆長岡に変更したそうな。
 江川英龍さんは建造半ばで病死してしまったものの、息子が跡を継いで無事に完成させ、西洋式大砲を鋳造したという、江川家のファミリーヒストリーでもあるのがエモい。

 しかも江川英龍さんは先見の明に優れていて、もし外国と戦争になった時の兵糧としてパン(乾パン)に注目して日本人で初めてパン作りに携わったとか。
今、日本でもパン屋が激増して美味しいパンが食べられるようになったのも、こうやって新しいことに積極的にチャレンジした先代の伊人たちのおかげなのだなぁと改めて思う。

やれない言い訳ばかり並べるのではなく、まずやってみる勇気って大切!
だって、やってみないと分からないし、やらなきゃ何も始まらないものね。

ちょうど仕事でネガティブな同僚たちに辟易していて温泉で癒されたい~と思い立って伊豆に行ってみたからこそ、こうして時を超えて思わぬ出会いがあったのだと思うと、旅って心身ともにリフレッシュされるしいつもと違う経験もできて本当に良いなと思う。

ガイダンスセンターに展示された大砲の鉄の塊感もスゴイ。

 

そしてガイダンスセンターを抜けるとすぐ目の前に韮山反射炉が…!!

 

 ※丸い穴から熱々どころか灼熱のドロドロに溶けた鉄が流れ出て、大砲の型に流し込まれる。

 

 当時は全体を漆喰で覆われていたそうで、緑多い伊豆の地に突如出現した白亜の塔。しかも昼夜問わず鉄を溶かすためにガンガン炊かれてモクモク煙もでてただろうから、一体何事⁉と、当時の人たちはさぞ驚いたことだろう。

 韮山反射炉は高さ約15mなので、ビルの4~5階建てくらいだろうか。
 江戸末期は藁ぶき屋根の平屋ばっかりだったろうから、巨大建立物って感じだったろうな。

 などと、晴天のもと江戸末期~明治初期の浪漫に想いを馳せまくっていたら、すっかり喉がカラカラに。たくさん食べたはずの朝食も消化されまくりお腹が空いたので、韮山反射炉の隣、川を挟んで建てられている土産屋も兼ねたビヤレストランほむらで昼食をとることに。

 お店の前には江川英龍さんの銅像が鎮座しており、背後に韮山反射炉を背負って撮影スポットになっていた。
 雲が少なければ富士山も見えたハズ…。

 

 

 旅の醍醐味の一つ!昼からビール‼

 …ということで、頼んだのはクラフトビールの飲み比べセット。

 


 ちょうど「鎌倉殿の13人」も放送中だし!ということで8種類の中から北条泰時など鎌倉時代の武人をモチーフにした4種類のビールがセットになった武人セットで喉を潤す。
 ライトでフルーティな香りの高いものから、コクのある黒ビールまでどれも美味しい♪

 そして韮山反射炉い感動しまくったせいで、思わず頼んでしまった韮山反射炉カレー。
炭火焼の鶏もも肉が片足分ドーンと鎮座し、ご飯が韮山反射炉の形を模している。
しかも型に白米を詰め込んで、しかも2つの塔を再現するためか、お米自体も実はけっこうどころかかなりのボリューム…。
 私には白亜の塔は攻略しきれなかった…。
(チキンとルーはビールと一緒に美味しく全部いただきました☆)

 

 

かなり満腹になりながら、お店の横手から登れる展望台へ。

夏も近づく八十八夜な茶畑ごしに、伊豆長岡を一望できる。

うっすら富士山のシルエットも見えて、静岡県に来たんだなぁと改めて実感。

なぜか縁結び的なものなのか、インスタ映えを狙ってかのハートのオブジェ越しにも一枚。

 

 

 思わぬ出会いだった韮山反射炉は、維新の風が吹く素敵な場所だった。

 

 

 

 

お題「気分転換」

お題「ささやかな幸せ」

 

薔薇の祭典‼ 新宿御苑の薔薇を愛でる <5月の薔薇たち>

 猛暑で外出する気にもならない今日この頃、春から夏にかけて撮った写真の整理を兼ねて、5月の薔薇たちを再び愛でている。

 

 5月下旬の休日、所用で午前中の早めの時間に新宿に行く用事があったので、その後、新宿御苑を久しぶりに訪れてみた。

新宿御苑 | 一般財団法人国民公園協会

 

今回は大木戸門から入場。
まずは目に付いた温室へ。

お天気にも恵まれて、晴天の中のガラス張りの温室の佇まいが美しい。

温室の中もさまざまな熱帯植物で覆いつくされていて、南国へプチトリップ気分。


温室を出たら、丸花壇を抜けて玉藻池へ。

 

 

テレビでよく見る銀杏並木を横目に、本日の目玉となる整形式庭園のバラ花壇へ。

 

 

銀杏並木の緑を抜けると、一面に飛び込んできたのは、まさに薔薇色の世界…!!

 

 

 

めくるめく薔薇、薔薇、薔薇の円舞。

 

 

薔薇といっても色味も品種もいろいろあって楽しい。

 

 

どうしてこうも「薔薇」というものはこんなにも美しいと思えるものなのだろうか。

 




右を見ても左を見ても薔薇尽くしとはまさにこのことか…!と、薔薇とともにひと時をすごす贅沢を味わい尽くし、セカンドライフは田舎暮らしで薔薇園を作りたいなぁと夢見ちゃったのだった。

 


帰りは日本庭園を抜けて、新宿門へ。

 

休日の昼下がり、広場でのんびりくつろぐ人々も多く。
所用のためとはいえ早起きして出かけたおかげで、この日はまったりゆったりと、薔薇尽くしの休日に癒されたのだった。

 

そしてこの夏もまた、思い出の写真を眺めながら、色とりどりの薔薇たちに再び癒されるのだった。

 

 

 

お題「わたしの癒やし」

お題「ささやかな幸せ」

お題「リラックス法」

 

 

桜を愛でる長閑で幸せな春 お花見2022

 気づいたらブログの更新もせぬまま冬が過ぎ、季節は春。

 冬の間も楽しく呑気に暮らしていたのだけれど、春はやっぱりいろいろと新しいことも始まる季節ということで気持ちがワクワクする。

 昨年はコロナまっさかりでおひとり様のお花見2021を満喫したのだが、「この美しさ、友だちとも共有したい…!」という思いから、今年は東京近郊のお友だちを誘ってお花見ツアーを開催。

 

 八坂駅から桜の名所の東村山中央公園を抜けて、西武多摩湖線沿いの桜を眺めながら武蔵大和駅を抜けて狭山公園と約4キロの桜ウォーキング。

 久しぶりに会った友だちと一緒にさまざまな桜を思いっきり堪能しながら、東京都のおかげですべて無料の公園でコスパも良いし有酸素運動でのんびり気ままな運動もできてと良い事尽くし。
 しかもお天気もお花見日和でとっても充実したお花見2022なのでした。

 


まずは東村山中央公園でソメイヨシノを満喫。




公園を抜けたら西武多摩湖線の沿線沿いの桜並木をゆったり歩く。

 

桜並木の根本には、沿線沿いのお家が丹精込めて育てている可愛らしい花壇や雪柳が歩道を彩る。



武蔵大和駅も桜が満開。


駅を抜けて狭山公園へ。
今年も良い感じに桜が咲き誇っている。

 

東村山中央公園の桜は大木が多かったのに対して、狭山公園の桜はまだ若木なのか高さがあまりないものが多い。それ故、桜の花を間近に見ることができる。

 

公園で小休止して、お友だちがお土産で買ってきてくれたお菓子を味わうのもまた楽しい。
気心の知れた友だちたちとのんびりしながら、美しいものを愛でながら美味しものを食べるってなんて至福の時なんでしょう。
もちろん一人でぼーっと思うがままに時間が経つのも忘れて花と向き合うのも楽しいけれど。
いろんな楽しみ方を選べる自由こそが幸せなんだなぁと改めて思ったり。

 


桜と西武多摩湖線の電車のコントラストもまた美しい。

 

 こうして今年もまた桜を愛でることができて、本当に良かった。

 

 毎年毎年、咲き誇る桜を飽きることなく愛で続けられる、そんな平和な人生こそが最大の幸福なのかもしれない。

 

 また1年後、桜まみれの春を愛でられることを切に願う。

 

 

 

※ちなみに2021年のお花見はこちら

nanami-jp.hatenablog.com

nanami-jp.hatenablog.com

 

お題「わたしの癒やし」

お題「リラックス法」

お題「ささやかな幸せ」

 

 

 

 

 

秋のデトックス!その2 御岳山の難所にドキドキ冒険心を煽られつつもマイナスイオンに癒されまくり

本日の本命はロックガーデン!

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 すっかり寛いで爆睡した翌朝、私にしては珍しく7時にスッキリ早起き!
 7時間半くらい爆睡したので心身共に清々しい。


 …というか、今更ながらに気づいたのだが、だいたい旅に出ると夜は地酒やワインをめっちゃ飲むので翌日は微妙に二日酔いなのだが、今回はお腹いっぱいゴハンを食べつつ酒量も控えたおかげでアルコール分解が早々にされたお陰なのではなかろうか。
 なるほど、飲まない(または少量)とこんなに旅の朝は清々しいものなのか!
 
 まぁ、とはいえ旅先での地酒は楽しみの一つなので、山登りという私的には超体力使うスペシャル行程でない限り、今後も旅先では飲んで食べての酒池肉林は外せない。

 

 はてさてとはいえ今回は、朝からすっきり快調のおかげで朝ごはんもモリモリ食べることができて、これからのトレッキングのエネルギーも十分チャージ。
 またこの朝食も美味しくて。
 朝から気分は上々!

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 さていざ参らん!と出発したこの日、嬉しいことにすっごくお天気が良くて青空に山の木々が映えまくる。
 武蔵御嶽神社の山道を黙々と登り、本殿に行く途中の路を左にそれて御岳山の奥へと進む。

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www.omekanko.gr.jp

 

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 宿でもらった地図を片手に黙々を山道を進むと、分岐点が。どうやら一番左の分岐点を300mほど進むと長尾平の展望台に続くらしい。

 

行ってみたらこれまた絶景!

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 尾根なので右も左も眼下に景色が広がっている。
 しかもめっちゃ天気が良かったので、関東平野がかなり遠くまでくっきり見えるのだ。
 日帰りコースだったら、ここで早めのお昼を食べるのも良いかもしれない。

 

 さてまた分岐点に戻り、今度は一番右の路へ。

 中央の坂を下ると七代の滝へと続くのだが、宿の女将さんに中央の路はかなり急坂で初心者にはキツイよと教えを乞うたので、わりかしなだらかな右の路を進んでいったのだが…この道はこの道で途中から木の根がうにょうにょ地表を這い、初心者な私はうっかりツマづいて弁慶の泣き所に木の根をぶつけてしまい、山をあなどってはならぬと早々に身をもって知ったのだった。

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 延々と続く山道を進むと、なんじゃこりゃ⁉という巨岩に遭遇。
 天狗岩と呼ばれる巨岩で、右に進めばロックガーデン、左の急勾配を降りると七代の滝へと続く。

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 ここで素直にロックガーデンに行けばよかったのだが、せっかく来たし、行けるところまで行ってみてもよいんじゃない?と妙な冒険心というか挑戦心が沸き上がり、急勾配な左の路を恐る恐る降りていくことに。
 

 途中でかなり後悔することになったこの道。
 

 だって木の根がめっちゃうにょうみょしているし、坂というよりちょっとした絶壁は垂直に刺さった鉄の梯子を下りねばならぬのだ。
 いやぁ、本当に連日晴れていて良かった。これちょっとでも雨降ってたり、前日の雨で濡れてたりしたら、あっという間にツルっと滑って数メートル滑落コース。
 お天気の良さに感謝しつつ、いくつもの垂直の鉄の梯子を下りてなんとか辿り着いた七代の滝。

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 めっちゃ滝!という景観。
 しかも難所なせいか人がほとんどいない。

 

 恐ろしいまでの静けさの中に、滝壺に落ちる水しぶきの音だけが絶え間なく響く。
滝の瀑布にマイナスイオンも大量発生していて、いっそ恐ろしいまでの清々しさに思わず居住まいを正したくなる。

 

 さて、滝も堪能したし当初の目的だったロックガーデンに行こうかと振り返った我が身にそそり立つ絶壁!
 そう、いくつもの垂直梯子で降りたということは、戻るには同じ数だけ登らねばならぬということなのだ。
 いやまぁ、降りてく途中でほんのり気づいてましたけどね!でも敢えてそこには目をつむって滝を優先してしまったの。
 そんな少し前の過去の自分の無謀さを拭うのはこれまた己でしかない。
 気合を入れて垂直の梯子を上り続け、時折うにょうにょ映える木の根をハシゴ代わりに伝いながらなんとか巨岩の元へと無事に戻ることができたのだった。

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 この時点でかなり疲弊してしまったが、実は行程の六分の一くらいという現実が恐ろしい。

 それでも立ち止まっていても仕方ない。というか一歩でも進まねば目的地には辿りつけないし、なんなら帰ることもできない。進むしかないのである。…と、なんだか人生の真理に触れたような気持ちになって黙々と進むこと800mほど。
 平地なら800mといえば10分もかからないところが、山だとこの800mがなかなか進まない。
 道幅30センチくらいの細い山道もあり、ちょっとでも気を抜いたら崖から真っ逆さまというスリル。

 なんというか久々に危険と隣あわせの状況に、日々の些末な思いや悩みなどもう本当にどうでも良い境地に。

 人間社会は文明の進化によってかなり便利になったけれども、それ故に社会は複雑化していらんストレスも増えてしまった訳で、もっとシンプルで良いじゃんね!…という心境にすらなったところで、ようやくロックガーデンに辿りついたのだった。

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 ロックガーデンは清流のいたるところに大小さまざまな岩があり、形も山頂ならではの研磨前の奇岩で、そこにマイナスイオンをたっぷり吸い込んだであろう苔がびっしりと生えている。

 木々の緑とはまた違った、水気の多い苔の緑が眼前に広がる様はまさに幽玄。
 私の腕では上手く撮れなかったが、写真で見るよりも視界全体が緑のベールに覆われたような、そんな緑の世界が目にも優しい。

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 石好きの身にはたまらない石と苔の空間にテンションがあがりまくって写真を撮りまくり、大好き空間に浸る事小一時間。
 ようやく綾広の滝へ(通常だと30分くらいの行程らしい)

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 綾広の滝は落差10mの滝で、武蔵御嶽神社の滝行に使われているそう。
 真夏の暑い時だったらちょっとやってみたい気もする。
 いつかお寺の宿坊に泊まって朝行として滝に打たれたら、日ごろの煩悩も滅却するかもしれない。

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 綾広の滝の横の路を上ったところにある休憩所でお菓子と水で英気を養ってから、今度は山沿いの平坦な道をどんどこ進んでいく。

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 天狗の腰掛杉。幹の途中から生えた枝が椅子のように90度に曲がっている不思議な杉の木。

 この奥から大岳山に行けるらしいのだが、上級者コースらしく断念。

 

 そうこうしている内に、あれ?なんか見たことある風景?デジャブ?と思ったら、再び武蔵御岳神社の分岐路に辿りついたのだった。


 武蔵御岳神社も紅葉に色づいて、真っ青な空を背景に朱色の本殿と紅蓮の紅葉の混ざり合う様がこれまた美しい。

 

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 御岳山の山頂に武蔵御岳神社がまつられており、本殿の奥からは大岳山を拝むことができる。

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 山の神様に無事にトレッキングを楽しめたお礼をして、山道を降りてケーブルカー乗り場へと。

 時間も良い塩梅に昼時なので、宿坊の一つの「東馬場」でお昼というか軽食をいただくことに。

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 茶房なのでがっつりしたゴハンものはないのだが、お腹を満たすよりも年代物の古い家の内装を見たい気持ちのほうが勝ってしまい訪れてみたものの、おかげで代々続く由緒ある古民家のお家の内装を見れたので良かった。
 ちなみにトン汁のようなものにお餅が入った清汁をいただいたのだが、疲れた体に塩分が沁み込んで美味しかった。

 

 ケーブルカーで山を下り、またバスで御嶽駅に戻ったところで、駅近くのカフェで小休止。
 ビールと迷ったものの今回は甘味にしるかと、渓谷を眺めながら日本酒アイスクリームに舌鼓。

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 そうして御嶽駅から電車で帰路についたのだが、さすが都内、というか我が家も多摩湖の近くと武蔵野国ということで奥多摩から一時間半くらいと近場なので、最寄り駅についてもまだ夕方と、余裕ある一日に。家について昼寝というか夕寝しても普段ならまだまだ仕事をしている時間だという贅沢さがたまらない。

 


 こうしてすっかりすっきり心身デトックスできたおかげで、翌日からは新しい自分で仕事もバリバリこなすことができたのだった。

 

 

 また日常の澱が積もりに積もったら山で浄化しようと、次なる初心者コースを探す秋の夜長なのだった。

 

 

お題「わたしの癒やし」

お題「ささやかな幸せ」

お題「リラックス法」

お題「気分転換」

 

秋のデトックス!その1 御岳渓谷のせせらぎと秋の味覚祭り

 9月、10月と仕事に忙殺されて10月は深夜残業も何度か重なると、日々の疲労とストレスが積もりに積もって心身ともに重い…。

 判断力も低下して、うっかり物忘れも頻発してしまうとなれば、ここはひとまずリセットあるのみ!

 

…ということで、なんとか仕事の大山を抜けたこの機に、緊急事態宣言も明けたし、ワクチン接種したし、一応同じ都内だしと言い訳連ねて、以前訪れて気になっていた奥多摩の御岳山を訪れることに。

 

 だがしかし、日々の疲れで疲労困憊の身では早起きはかなり至難の業。
そのためディスタンスに気を付けながら御岳山には前乗りすることに。

 

昼ちょいすぎに御岳山の1個手前の駅の沢井で下車。
前に澤乃井園に訪れたことがあったので、ちょっと懐かしい。

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nanami-jp.hatenablog.com

 前回訪れた時はピーカンの猛暑真っ盛りの夏だったが、今回は秋ということで紅葉もちらほら見え始めまた違った風情を楽しむことができる。

 緊急事態宣言も明けたことで人でもそこそこで、澤乃井園でお昼&ちょい飲みするには場所取りが困難そうなので、ひとまず澤乃井園から御岳渓谷の遊歩道をぷらぷら歩いて御嶽駅に向かうことに。

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 都心よりも標高が高いためか木々もいち早く色づいていて、紅葉を楽しみながら澄んだ川のせせらぎに脳味噌もα波に揺蕩い昨日までの喧騒が嘘のように忘却の彼方に。

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 昨日の深夜までは確かに仕事の細々としたことにイラついていたはずなのに、澄んだ多摩川の渓流を眺めていると、もうすべては水に流しちゃえばいいや…という気持ちになってくる。
 雄大な自然を前に視点も俯瞰した高見に引き上げられたおかげか、私がどうこうできるものでもない職場の些末なトラブルに関心を持っても無駄無駄無駄~という気持ちに。
 私ができる事なら最大限やるけれど、いうても万能ではないいち人間なのでやれる事は時間も物量も限られている訳で、それなら自分でできる最大限の事に専念するほうが良いや…と良い意味で割り切りの気持ちも生まれてくるのだった。

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 そんなこんなで河の流れのように万事、時の流れに身をゆだねていこうじゃないか…と思ったあたりで、渓流の途中のお茶屋のような売店&食堂を発見。
 引き寄せられるように立ち寄って、渓流を臨む桟敷の一角を陣取って、お疲れ様の一杯。

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 いやもう最高に心身に沁みる~~~~~~~!!!!
 紅葉に色づいた渓流を眺めながら飲むビールは、至高の一杯!
しかも熱々おでんがまた合うことこの上なし。

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 お腹も満ちてさらに幸せ気分も高まりながら、渓流を眺めつつ御嶽駅へ。

 

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 御嶽駅からはバスでケーブルカー乗り場の滝本駅まで。
 御岳山の山頂近くの展望台までケーブルカーに乗らず歩いても行けないことはないらしいが、奥多摩に昼過ぎ到着してのんびりしていたら意外と宿のチェックインの時間になりそうだったのと、明日に向けて体力温存すべく大人しくケーブルカーに乗ることに。

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 このケーブルカー、傾斜がかなりエグい。
 富士急ハイランドのフジヤマかなと思うくらいの急斜。
 標高差424m、平均勾配22度と関東一とのこと。
 そんな急こう配をかなりの速度で登るケーブルカー、強い。

御岳山ケーブルカー|観光スポット|東京・青梅市御岳エリア観光ガイド

 

 一気に山を駆け上って、山頂近くの御岳駅に到着。
ケーブルカー乗り場を降りてすぐの展望台は、眼下に関東平野が一望できて絶景!
目の前に待ったいらな大地が広がる様に、関東平野の広さを改めて体感したのだった。

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 ケーブルカーの駅からちょっと歩いた先に宿坊が軒を連ねる集落があり、今夜はその1つに宿泊。
 御岳山頂上間近の集落ということで、まさに天空の宿坊といった佇まい。
 宿というか民宿の風情は実家感が満載でめっちゃ落ち着く(笑)
 そして窓からは関東平野の夜景が一望できて素敵。

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 さらにお宿の料理がすっごく美味しかった!

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山の味覚の先付けに地元で採れたであろうお野菜の和え物や煮物、鮎の塩焼きにお肉と野菜の鍋、そして栗ご飯!

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 久々のご馳走にテンションが上がって、今日は一杯と思っていたのに、ついつい日本酒(澤乃井)を2合いただいてしまった。
(本当はもっとも~っと飲みたかったのだが、明日の登山に備えて自重)

 

 

 そうして実家感満載の部屋で超リラックスできたおかげか、普段なかなか寝付けないのに、その日はあっという間に爆睡できたのだった。

 

 

 

お題「ささやかな幸せ」

お題「リラックス法」

お題「わたしの癒やし」

 

2021年 秋の味覚祭り♪

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 ありがたいことに今年も実家から物資が補給され、さまざまな秋の味覚を味わえている。

 今年の猛暑で実家の栗の木は大きな実をつけたそうで、袋一杯の栗の実をなんと二袋も送ってきてくれた。
…のだが、茹でたものをそのまま食べるだけではどうにも消費できそうになく、今年はあの手この手で調理してみた。

 栗料理だと栗ご飯が一番好きなのだけど、ふだんあまりお米を食べないものだから、少量のもち米を入手するのもめんどくさくて、結局やらずじまい。
 代わりに、ツマミになりそうなものや甘味系にトライしてみた。

 

〇焼き栗
 茹で栗に飽きたので、良く洗った栗に切れ目を入れてオーブンで30分くらい焼いてみた。
 ホクホクでちょっと香ばしいのが風味になって良い。皮も茹で栗よりかは剥きやすい。

 

〇鶏肉と栗とキノコとゆで卵の炊き合わせ
 焼き栗の皮を剥いたものを煮物に投入!
 ショウガをたっぷり入れたのち、みりんと砂糖と醤油で甘辛く味付け。

 

〇鶏手羽元と栗の煮物
 鶏手羽から滲み出すコラーゲンでスープがプルンプルン。そんな旨味凝縮スープを栗が吸い込んで絶妙な美味しさに。

 

〇渋皮煮
 分厚い皮をなんとか向いて、渋皮の状態にしたものを1日水につけて柔らかくしてから、渋川の太い筋を揉み洗いして取り除いて、お砂糖で煮込んでみた。仕上げにメープルシロップも投入して煮詰めて、ちょっとコクのある渋皮煮が出来上がり。オヤツや箸休め的な酒のツマミに意外と重宝。

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…とまあ、いろいろ手を尽くして満喫したのだが、あと1袋残ってしまったので、ひとまず茹でたものを冷凍保存することにしたのだった。


 さてそんな中、昨日は物資補給第2弾ということで、実家の柿の木にたわわに実った柿のおすそ分けや、両親が茨城の各所でゲットしてきたリンゴや銘品の柿やシャインマスカトを送ってきてくれた。

 コロナの影響でここ2年近くリアルで会えない代わりに、故郷の果物や母のお手製野菜を送ってくれるようになった両親に感謝しながら、秋の味覚を堪能するひとり晩餐会を開催。


 柿とカマンベールチーズにオリーブオイルと黒コショウをかけた前菜と、最近激務だった自分へのご褒美にちょい奮発して赤身の塊肉を買い込んでローストビーフをメインに。ソース代りにお肉を焼いたフライパンに残った肉汁で炒めた玉ねぎに解凍した栗を投入してお醤油ベースで味付け。そしてデザートにシャインマスカット!

スパークリングワインがこれまたすごくマリアージュしてくれて、大満足の秋の味覚大満喫な晩餐に。

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 そして日曜日は、日ごろの疲れがたまって体は重いし、外は小雨だしで全然、元気が出ないので昼まで寝てたのだが、午後は小雨で出かける気力がまったくなくなってしまったので、家でまったりと。
 録り溜めたドラマを見ながら、支援物資のリンゴを砂糖と一緒に弱火でじっくりコトコト煮込んでから、シナモンをたっぷり入れてリンゴのコンポートとジャムの中間物のようなものを作成。
 冷凍パイシートを半解凍して、包んで焼いたら即席アップルパイの出来上がり!
 水切りしたヨーグルトとクリーミチーズを砂糖で混ぜたものをたっぷり乗せてオレンジマーマレードを添えたたパイも作成。
 砂糖控えめで酸味の効いたヨーグルト&クリームチーズの爽やかなパイにオレンジマーマレードの甘さとほんのり後追いの苦味がいい感じにマッチ。
 アップルパイもシナモンが効いていて、サクサクなパイの中にゴロゴロ入ったリンゴが控えめな甘さで紅茶にすごく合う。
 せっかくなので今日はとっておき用のシャンパンの香りを混ぜ込んだシャンパーニュ紅茶にして良かった。
 そして口直し的なリンゴと柿をカットしたものに、ちょっと多めに作りすぎてしまったヨーグルト&クリームチーズソースをかけてみたら意外と合う合う。
 お口の中が茨城の豊饒な秋の味覚とシャンパーニュの爽やかな秋風のような紅茶の風味が混ざり合って、なんとも楽しいアフタヌーンティーだった。

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 そしてそして、休日の締めとなる日曜の晩餐は、おひとり様のハロウィンパーティ。

 レンチンしたカボチャの薄切りにカマンベールチーズを添えて、マヨ味噌で味付けしたものをトースターで焼いた簡単グラタン。昨日作ったローストビーフに水切りしたヨーグルトとマスタードを混ぜたソースでさっぱりながらもボリューミーなメインディッシュ。デザートにシャインマスカットと、まだまだ残っていたヨーグルト&クリームチーズソースをかけた柿。

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…と、今夜も秋の味覚祭りを開催。

 

 旬の食材で季節を体に取り込みながら、ハロウィンをちょっと意識した飾りつけで視覚的にも楽しんでと、五感全体で愉しむわたしだけの秋祭り。

 

 

 こうしてまた、季節の移ろいを愉しめるようになった自分が愛しい。

 

 

 だから、天高く馬肥える秋、今日くらいは自分を甘やかして目をつぶろう。

 


  

お題「ささやかな幸せ」

お題「手作りしました」

お題「簡単レシピ」

お題「昨日食べたもの」