nanami-JP’s blog

40代おひとり様の日々のささやかな幸せ探し。日々の楽しみや旅行記などを徒然に。

【週末トリップ】奥多摩に涼を求めて

お題「気分転換」

お題「ささやかな幸せ」

 

 おひとり様生活も実に四半世紀を超えた今日この頃、コロナの影響で家でまったりゆったりした日々が過ぎ、ある意味、安定した毎日を送っていられることに感謝しつつも、やはりどうにも刺激が欲しくなる。

 安寧した日常の反動で、どうしてもいつもと違う風景が見たい衝動にかられてしまう。
 思えばこの四半世紀、3~4か月に1度は小旅行をし、1年に1回はどこか遠くに長旅をすることが貴重な楽しみだった。
 そして月に1~2度は街中に出て外食したり本屋で時間をつぶすのが至福の時間だった。

 それがコロナの影響で外出もままならない。
 半年近く会社以外は半径2キロ圏内で生きてきたのだが、そろそろどうにも気持ちがざわめいて仕方ない。
 しまいには、ヨーロッパの街を夢で訪れる始末。

 

 心と体が旅を欲していて仕方ない。

 

 あまりに我慢しすぎるのもストレスになってしまう。

 ということで、この状況下でできうる最大の策として、近場で人のいない所へ行ってみることにした。

 

 流石に泊まりは憚れるので、弾丸日帰りプチトリップを決行!
 Googleマップで自宅を中心に地図を拡大しながら、近場で自然が多そうな緑色地帯を探して選んだ先は奥多摩
 東京にして大自然豊かな奥多摩であれば、人も少ないに違いない。
 かつおひとり様のプチトリップならば、おのずとソーシャルディスタンスも取れるはず。

 しかも奥多摩観光サイトをチェックしてみたら、澤乃井酒造があるらしい。
 これは日本酒を楽しめるということでは!?
 さらにその辺は御岳渓谷として遊歩道もあるそうな。

 

 この暑さで山登りをする体力はまったくないが、遊歩道くらいなら行けるはず。
 しかも渓谷を眺めながらの散策なら、川のマイナスイオンで少しは涼しいだろう。
 そこで飲むお酒は美味しいこと間違いない。

 

 いてもたってもいられなくなって、週末の土曜日、いつも昼まで惰眠をむさぼっているところを、がんばって朝8時30分に起きて訪れてみた。

 

 青梅駅からJR青梅線に乗ると線路のすぐ近くがもうすでに山!
 あふれんばかりの緑が車窓を覆う。
 澤乃井酒造のある「沢井駅」に降りると、徒歩5分くらいですぐに澤乃井酒造と澤乃井園があり、そこから遊歩道に入ることができる。

 ※澤乃井園については「【週末トリップ】澤乃井園で日本酒三昧」にて 

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 目の前に広がる渓谷!
 エメラルドグリーンの川面と、ゴロゴロむき出しの岩肌に、鬱蒼とした緑、そして夏の青空。
 日頃PCとスマホの使いすぎで疲れた眼に沁みる沁みる。

 まさに日本の田舎の原風景。
 東京にこんな場所があったなんて。

 しかも雄大な渓谷の美しさといったら!

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 キャンプを楽しむ家族や若者たちが適度なディスタンスをとりつつも河原を占領する中、遊歩道自体はキャンプ以外の目的の観光客がちょい歩きくらいで楽しむ程度なのであまり人もいない。たま~にすれ違うことはあれど、基本前も後ろもソーシャルディスタンスの30倍以上の距離感で、伸び伸びとおひとり様空間を満喫することができて最高!

 

 御岳渓谷遊歩道はJR御嶽駅を中心に多摩川の両岸4kmにわたって整備された遊歩道とのこと。
 今回は御岳駅と隣駅の沢井駅を繋ぐ遊歩道を散歩。
 1キロ弱の道は整備されており、川岸に降りなければフツーの靴でも全然いけそうなほど(さすがにヒールはきついだろうけど)
 線路側の遊歩道はアップダウンもほとんどなく、緑の渓谷をゆったり眺めながら気楽に散策できる。

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標識によると海から70km地点とのこと。遊歩道の渓流とは反対側には民家が点在するが、その合間いたるところに山水が湧き出ている。

 

 途中で鵜瀬橋を渡って反対側の遊歩道へ。

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 ちなみに反対側の遊歩道はちょっと整備が甘く、かつ途中でうっかり国道にでてしまったため、車がけっこう行き交う長いトンネルを歩くのが一番のスリルだった。

 あちこち写真を撮ったり、途中で立ち止まって渓流を眺めたりしながら、ゆったり散策して30分ほどで御嶽駅に到着。

 御岳橋から眺める渓谷の深さもこれまた絶景。

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 良い感じにお腹も空いてきたので、駅近くのカフェレストラン「Mitake terrace」でランチ。

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 御岳渓谷が見える窓際の席でさっそくビールを堪能。
 渓谷といえども昼時の炎天下で30分も歩くとかなりの汗だくとなった体に一気に沁みこむビールは何物にも代えがたい。
 この一杯のために歩いた甲斐があるというもの。
 ランチプレートのポークメンチカツがまたビールに合う合う。

 汗だくになったせいか、塩気のあるお肉が食べたくてメンチカツを選んだのだが、隣の席の自転車仲間らしき同い年くらいの男女2名は唐揚げで、男性のほうは唐揚げonワッフルのメープルシロップかけを味わっていて、それもまた美味しそうだった(後で調べたらこのお店の名物メニューだったらしい)

 

 ランチを堪能した後は、また沢井駅に戻り、澤乃井園で日本酒を堪能し15時くらいには沢井駅を後に。

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駅のホームにある木のベンチには澤乃井酒造の印が

 滞在時間実質4時間くらいではあったが十分すぎるほど。
 いつも見慣れた風景とはまるで違う風景に取り囲まれたことで脳内リセットもでき、遊歩道散策でほどよくというかいつもより何倍も運動もすることができ、かなり心身リフレッシュすることができて本当に良かった。

 とはいえ久々のプチトリップにかなり疲弊し、その夜は夕食もままならず、コンビニで買った唐揚げ数個(昼の隣席の唐揚げが美味しそうだったので半ば無意識に選択していた)を食した後は爆睡。
 そして翌日は身体の節々が悲鳴を上げ、家の中でほとんど動かず…という両極端な週末となってしまった。
 奥多摩雄大な山々に登山への誘惑が起きつつも、今の自分では初心者ハイキングですら到底無理そう…。やはり日頃の運動も大切だなぁと痛感。
 
 何はともあれ思いがけない形で訪れた奥多摩は東京に居ながらにして大自然を堪能できる素敵な所だった。

 

 そうして、週末プチトリップを経て、かつての日常のありがたさを再認識し、コロナ禍で身動きもままならない日常が続いているが、いつか無事に自体が収束して、今度はなんの気兼ねもなく遠出できる日がくることを切実に願う。

 

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