nanami-JP’s blog

40代おひとり様の日々のささやかな幸せ探し。日々の楽しみや旅行記などを徒然に。

アラフォーの行く末は、お局か女王かそれとも魔女か

 繁忙期が近づいて在宅ワークから出社する日も増えてくると、エンカウント率が高まってくるのが社内モンスターたち。
 久々にさまざまなタイプに遭遇し、ああこれこそが会社だった、仕事の8割は人間関係の調整だったわ…と思い出し、なんだかモンスターたちとの邂逅も懐かしさが伴って多少のストレスは軽減されるものの、やっぱり疲弊は半端ない。いつになくやけ酒の杯も増えてしまうのだった。

 

 そんな週末、家でのんびり寛ぎながら、社内モンスターたち、特に同世代のアラフォー&アラフィフ女子社員のモンスター化について対処法をつらつらと考えてみた。

 

 中小企業で大企業に比べたら社員数もそこまでではないので、アラフォー&アラフィフ女性があまりおらず、むしろ40代の自分が気づいたらあれ?女性陣の中ではお局クラス⁉という現実が辛い。
 自分の5年後、10年後のモデルケースとしてお手本にしたい女性上司が見当たらないので、自分自身の向かう先が暗中模索なのだ。そのため、うっかり気づかない内に己自身がモンスター化するかもしれない恐怖に日々怯えている(ちょっとだけ)。
 ということで、モンスター化したこじらせアラフォー&アラフィフ女子たちの成り立ちと対処法を考えるとことで、そうならないための防御呪文を考案せねばならない。

 

■THEお局
・意地悪度  ★★★★★
・意固地度  ★★★★
聞く耳度  ☆
・業務遂行力 ★

 巷で良く効く代表的なモンスターといえば「THEお局」。
若手だけでなく、同世代の知人友人たちがもれなく被害にあっているのが実に悩ましい。
 このお局なる物、人の話を全く聞き入れず、偏った社内知識と穿った常識で自分のやり方だけですべてをゴリ押ししようとしてくる。
 通常業務を粛々とこなす平和な時はまだ良いが、会社の変革や業務体制の見直しなど、何かしら新しいことを行う時に荒ぶることこの上無い。
 被害にあった知人友人の話を総合すると、お局という物は、どうやら幅の狭い業務を長年やってきたことで無駄な自信と限られた能力で他部署での受け取り拒否が生み出してしまったようだ。
 「私にしかこの仕事はできない」というセリフが出たら要注意。
 いや、仕事など、特に会社という組織において、たった一人にしかできない仕事というものは無いし、本当のところいくらでも替えがきくのだ。それを自分一人で囲いこむことで、さも仕事のスペシャリストという体を装っているが、実際のところスキルは高くないのが事実。彼女たちも自身の低スキルを知っているがゆえに、出来る風を装って仕事のシェアを全くせず、ブラックボックス化することで「なんかスゴイ」「あの人でないと出来ない仕事」と思わせる特別枠を作ることに必死なのだ。
 さながら荒野の岩場に細く長く誰も入り込めない穴を掘って過去資料を整理もせずにため込むだけため込んでお宝だと思わせるために穴の入口で日々威嚇しているようなものだが、実はその穴はため込んだ資料ごと埋めてしまっても本当のところは困らなかったりする。

 となると対処法としては、まずお局化する前に、適度にジョブローテーションさせることだろうか。部内でも同じことを長年させるのではなく、適度に役割交代することで、「自分だけができる仕事」というものを無くさなくてはならない。
 既にお局化したモンスターは悩ましい。長年かけて掘り続けた細い穴をまず埋めてしまうしかない。そのうえで、現時点で年齢性差関係なく、一個人として彼女ができる仕事内容を精査して適正量を与えるしかない。もし「そんなの私の仕事じゃない」と言われようが泣かれようが聞き流し、1か月ごとのノルマを与えてきちんとできてるか精査しフィードバックすることで、お局に現実をつきつけるしかない。もしくは業績や他社員にあまり影響のない場所を作るしかないか。実にめんどくさいが、他の有能な複数の社員たちがお局のイビリで病んだり辞めたりする損失を考えたら、対処しないと多大な損失になってしまう。
 討伐か是正かさせることこそが上司の仕事なので、被害者友の会を作って上司に訴えるしかない。
 それでも動かない上司がいたら、その上司も無能なので、会社の訴えるか、もしくは上司と局を見えない壁で遮断して必要最小限の仕事だけやってもらい、実務を部下たちでやってしまうという荒業もある。
 ここで肝心なのは決して一人では立ち向かわないこと。
 一人で戦うと、単なる気の合わない女同士のイザコザというフィルターをかけられてしまうので要注意。


ピリ辛女王さま
・いばり度  ★★★★★
パワハラ度 ★★★★
・謙虚度   ☆
・業務遂行力 ★★★

 出世街道に乗って、かなり上層部に席を確保している「女王さま」。
きっと若いころは美人としてもてはやされ、辛口トークが気風の良いお姉さまとして好評だった時代もあっただろう。だが、無駄に高い地位に辛口トークが相まってしまうと、もはやそれただのパワハラですから~となってしまう。
 本人は「サバサバしている私♪」という無駄な思い込みと、高い地位ゆえに周りが気遣っているだけなのに気づかないので、辛口トークが止まらない。
 飲み会で「私の酒が飲めないの⁉」「若いんだからもっと食べなさい(飲みなさい)」「男子ならもっと頑張れるでしょ」「女性推進ために女子だけの社内プロジェクトを成功させましょう」とか言い出したら要注意。
 このケース、身近にいないのであまり詳しく考察できないが、自身の能力と魅力で会社を立ち上げた女社長だったり、大企業で何かしらの権威をゲットして上層部に行けたり、若くして役員になってしまうとなりうる可能性が高いと思われる。
 しかも女性であることをある種の武器としてのし上がってきたパターンもあるので、常に女として現役でいたいという願望も抱えている。そのため若くてカワイイ女子社員は女という性ゆえに鼻持ちならないわと無視をしてくることも想定されるし、30代、40代女子社員には「貴方たちとは違ってよ」とブランド物の鞄やアクセサリーでマウンティングしてくることがある。
 そして女王さまは現場をあまり経験していないうちに管理職や上層部になってしまうので、業務の大変さもイマイチわからないので、部下への共感力が甚だ低く実務スキルもないので無茶なスケジュールやプランを立てがちである。とはいえ、さすが女王さま、社内政治力の高さや取引先の上層部との懇意度は高い。

 対処法としては、もう別次元の存在と割り切るしかない。
 そして辛口トークは右から左に受け流すしかない。
 もしブランド物やセレブ旅行談でマウンティングしてきたら、「わ~すごい~素敵です~」と棒読みでも良いのでその場限りのセリフでお茶を濁すしかない。あまり持ち上げすぎて気に入られると無駄な宴会やプロジェクトに引き込まれてしまうこともあるので、着かず離れずの程よい温度感が大事。
 また幸いなことに女王様は下々のいる場所での出現率は低いので、エンカウントしないよう回避し続けるという手がある。
 宴会の席では絶対に隣や対面にならないよう敢えて幹事役を買って出て末席をキープするか、鈍感力の高い同僚を仲間にして女王さまの相手をしてもらうしかない。


■永遠のプリンセス
・可憐度   ★★★★
・甘え上手度 ★★★★
・気遣い度  ☆
・業務遂行力 ★

 女王さまの派生版として、女王さまほどの貫禄はないが可愛らしさとおじ様受けの良さでそこそこのポジションをゲットした「永遠のプリンセス」というモンスターも少なからずいる。
 20代の頃は年配のオジ様たちに気に入られ、同僚の男性陣からもチヤホヤされ、可もなく不可もない程よい業績で会社に損失も出していないとなったらまぁそれなりに出世するだろう。
 とはいえそこは「永遠のプリンセス」。すべては周りの好意と優しさで生きてきたので、自分で何かを仕切ったり成しえたりすることがとんとできない。
 そのため、女王さまとしての仕切り能力や交渉力も発揮できないので、出世街道もある程度のところで打ち止めになってしまう。蝶よ花よと育てられたままアラフォーになってしまった「永遠のプリンセス」ほど、対処がめんどくさいものはない。
 常に人にやってもらった人生なので、それが当たり前すぎて他人への思いやりがないのだ。しかも、いつもおぜん立てしてもらってるので、物事の対処能力が低く想像力も欠如しており実に気が利かない。
 そのため、部下には無邪気に無茶振りをしてくる。
 もしくはある程度のポジションを得た=自分は仕事ができる…と思っているので、彼女に話を通さないと拗ねる。また自分でやれるという無駄な自信で仕事を抱え込み、部下や同僚への適切で早期な采配ができない。抱えこんだリンゴが腐ってから初めて「あらヤダ何これ」と部下や同僚に投げ渡してくるのが得意技なのだ。
 しかもリンゴを適切に処理できなかったことを、最終的に受け取った相手のせいにして上層部に報告したりするもんだから質が悪い。
 腐る前に受け取れば美味しく処理できるものをと内心悔しがる部下たちの気持ちも汲めないので、状況が改善されることもない。

 対処法としては、徹底的にお姫様扱いするしかない。
 お姫様という椅子にしばりつけて、実務はさせないに限る。いやだって実務能力が低すぎるのだから仕方ない。下手に抱え込まれて腐ってからよこされても、こっちが窒息死してしまう。
 これぞ現代の「白雪姫と七人の小人」作戦。
 実務遂行能力の高い小人たちでちゃっちゃとこなしてしまうに限る。
 そのためには、お姫さまが業務を抱えないよう常に見張る必要もある。
 こんな時、継母の魔法の鏡でもあったら楽なのだが、現実はそうもいかないので、とりあえずお姫様のメールのCCには小人役のメンバーを最低でも1名入れてもらうよう教育するしかない。
 宛先は姫宛だとしてもCCの小人が迅速に受け取って他の小人にシェアして解決に走ってしまおう。
 そうして出来上がったツヤツヤで美味しいアップルパイのような成果の報告は、姫さまから上層部にしてもらおう。その際、美味しいアップルパイを作ったのは小人たちであることはお姫様の上司や同僚には自分たちで伝えるしかない。お姫さまは永遠にアップルパイの作り方や作るための苦労など全く気にもとめないのだから。
 

■2種類の魔女

闇の魔女
・政治力度   ★★★
・周りに頼る度 ★
・気遣い度   ★
・業務遂行力  ★★★


光の魔女
・政治力度   ★
・周りに頼る度 ★
・気遣い度   ★★★
・業務遂行力  ★★★★★
 

 対男性能力が低く突出した外見の可愛らしさや美しさが無いと女王さまやお姫さまの道はちと厳しい。
 それでも特殊業務のスキルが高かったり、仕事能力が高ければ、お局の道は逃れることができるだろう。 お局とは違ってまさにその人ならではのスペシャルな業務や技を持っていれば会社の魔法使いになれる。

 だが、この世に光と闇があるように、魔女にも光と闇の2極化の道がある。
 まず会社で闇落ちした「闇の魔女」。
 会社の改革や刷新の荒波の中で生き延びたものの、周りの魑魅魍魎たちとの闘いに巻き込まれ自らも闇落ちしてしまったパターン。
 会社の黒歴史にも熟知しており、上層部の人間関係なども把握していることから、不気味な貫禄をもっており、周りから恐れられ、おいそれと近づくものはいない。
 特殊業務を粛々と完璧に遂行してくれれば文句はないのだが、呪詛のごとく会社や同僚への不満を呟きだしたら要注意。
 周りの空気がひじょうに悪くなり若手たちのモチベーションがだだ下がりしてしまう。

 対処法としては、上司か魔女同士で定期的に飲み会なり食事会なりでガス抜きをさせること。
 短時間の隔離によって別場所で魔女たちの呪詛の言葉を吐き出せば、翌日は会社では呪いの言葉を発することも減り、清浄な空気を保つことができるだろう。
 闇の魔女は意外とストレス耐性が低いので、繁忙期や会社の変革時などなにかしらの大きな動きが生じた時やイレギュラーな業務が増えた時は呪詛を吐きやすい。
 そういった状況にならないよう日々の安定を保つようにするか、一時的な隔離で吐き出すだけ吐き出させれば、ある程度の期間は特殊業務や専門業務といった魔法の鍋を煮詰めることに専念してくれる。

 

 対して光の魔女は、仕事もできるしフラットな感覚を持っている者が多い。だが長い人生で何かをきっかけに達観能力を高めてしまっているため、実は人への関心が低いという一面がある。
 猫や犬を溺愛していたり定期的に長期旅行を取り始めたら要注意。彼女の心はここにあらず…である。

 対処法としては、気持ちちょっと多めの業務を渡して仕事集中モードを維持させるしかない。
 業務遂行能力が高いので、空き時間ができると愛犬の玩具を探し出したり次の旅行プランを立て始めてしまう可能性が高い。
 また光の魔女は愛想はほど良いので、若手の教育係にするのも良いかもしれない。
 要は仕事へのモチベーションを高い水準で維持することができれば、かなりのパフォーマンスを発揮してくれる。
 ただそんな光の魔女にも弱点はある。魔法使いが魔法を使えない一般人を理解できないように、相手が何故この仕事ができないのか本質を知ることはできない。そのため、ややもすると仕事の指示がひどくざっくりしている場合がある。「冷蔵庫のありあわせのもので適当に作っただけよ」と言いながら、レストランで出るような料理を平然と作るのが光の魔女の特質でもあるのだ。そのため、そういう時は、こちらが段取りなど料理のレシピのように書き出して確認してもらうしかない。
 まぁそれでも光の魔女は魔法の使えない一般人への慈愛はそこそこあり、業務チェックは意外とやってくれるので、しっかり頼って頼んでも大丈夫。


ということで、身の回りの会社モンスターたちをあげ連ねてみたが、己がいつ何時、どのモンスターに豹変してしまうか分からないこの恐ろしさ…。

 この中なら光の魔女になりたいところだが、特殊スキルもない身としては立場の確立も難しいのが現実だ。魔法の使えない一般人のアラフォーは謙虚に粛々と業務をこなすしかないのだろうか。それとももうそこそこ良い年ではあるけれど、仕事のスキルアップを目指すしかないか。

 

 今後の己の行く道は未だ暗中模索ではあるけれど、嫌われ者のモンスターにはならないよう自戒して、どんな状況であっても強く優しく美しく、品性のあるアラフィフを目指したい。


 また今回はアラフォー&アラフィルの女性社員をケースに考えてみたが、会社には老若男女さまざまな人間がいるので会社モンスターはまだまだいろんなタイプが日々生まれている。
 勇者などそうそう現れるものではないので、会社という村社会で生きるイチ村人として、モンスター対策は村の仲間たちと一緒に考えていきたいものだ。