nanami-JP’s blog

40代おひとり様の日々のささやかな幸せ探し。日々の楽しみや旅行記などを徒然に。

休日は午前12時のシンデレラ作戦

お題「気分転換」

 季節はもうすぐ初冬になるはずが、ここ最近は10月並みの温かさで霜月の霜はいったいどこへやら?な日々。温かいのは過ごしやすくて助かるものの、日の落ちる速さだけは暦通りに着々と早まり、まさに「秋のつるべ落とし」のごとく、日没が早い。

 家の周りもご多分に漏れず、午後4時をすぎると夕焼け小焼けで日が暮れ始め、5時近くになるともう殆ど宵の口。5時台はすでに夜。
 平日は仕事をしているので、日の落ちる時間が早かろうが遅かろうが仕事の定時は変わらないので、出社した日は夜に帰宅するのがデフォルトなので気にもならないが、休日だと全然違うのだ。

 そう気づいたのは先週の日曜日。
 ウォーキングで遠出して若干どころか結構な疲れを抱えて帰途につく途中、気づいたらもう周りは真っ暗。そうなると近道で使っている自然公園の遊歩道が使えなくなる。別に夜間侵入禁止な訳ではないが、自然のありのままの姿を残そうというコンセプトの森林公園には、当然ながら電灯が無く日が暮れたら真っ暗暗い~闇の森へと変貌してしまう。
 しかも、その近隣の猫の散歩道のような抜け道だったり森林公園沿いの道がこれまたびっくりするくらい暗い。
 疲れているから近道しようと思うにもどこも暗くて近寄れず、結局、明るい道沿いに遠回りして帰途についたのだった。

 休日の閑静な住宅街は午後5時すぎは夜に等しく、かなり静かで人気も無い…ということを1年ぶりに再認識し、あぁまたこれから冬の始まりだなぁ…と実感したのだった。

 となれば、休日はできれば午後5時までに帰宅したい。
 友だちとの飲み会とかであれば、都内からの帰りは<酔っている×道が暗い=危険2乗>ということで、特例措置としてタクシーを己に許諾しているのだが、ここ最近はコロナ禍で飲み会が無いので休日都内に出ることもない。買い物はたまにあっても酔ってないので、道が暗いというだけでタクシーを使うのはちと躊躇われる。
 しかも休日の午前中、惰眠をむさぼっていると家事やら雑事やら細々とした事をこなしているうちに、あっという間に3時近くなってしまうこともあり、休日のお出かけもままならなくなってしまう。

 

 この現状を打破するために考え付いたのが「午前12時のシンデレラ作戦」なのだ!

 

 おひとり様歴をかれこれ四半世紀を迎えようとする、ある意味プロ仕様なおひとり様な身ではあるが、本当のところ、おひとり様ということはすべてを自分一人でやらなければならないということで、実は以外とそれが面倒くさい。 

 根が甘えたなので、正直なところ昔からずっと「寡黙で老齢な執事と優しいメイドさんがいる生活がしたいなぁ」と願っていた。

 だが哀しいかな、老執事のいるような高貴な生まれでもなければ、メイドさんを雇えるほどのセレブでもなんでもない。
 自分の身は自分でお世話するしかないのだ。

 いやほんと、それが実に面倒だと思う時がままある。

 とはいえ、ずーっとソファでまどろんでたり優雅にお茶してたりネットに耽っていても、ゴハンは運んで来てもらえないし、洗濯物もたまるだけだし、家の中のホコリは積もりに積もってしまう。

 自分自身も住んでる家も定期的なメンテナンスをしなければ維持できない。
 でも正直、定期的なメンテナンスというある意味ルーチンワークが性に合わず面倒くさい。

 

 このアンビバレントな気持ちと積もる家事や雑事をこなすことに嫌気がさした時、脳裏に浮かんだのは「シンデレラ」。魔法使いではなく、継母や義理の姉たちに虐げられながらもテキパキ家事をこなすシンデレラ自身の姿だった。

 

 シンデレラは魔法で午後12時までは素敵なドレスに身を包んでまさに素敵なプリンセスではあったが、彼女の真の魅力はそこではない。あんな癖の強い継母たちをいなしながら、平時は少ない予算であの広い屋敷を一人で切り盛りする、実はスーパー主婦力を持っている人物なのだ!

(当初「家政婦」と称したが、そういえば対価となる金銭が発生していないことに気づき「主婦」に改め)

 

 ならば私も午前12時まではシンデレラになれる魔法という名の自己暗示をかけようではないか!
 午前12時までは魔法の効力でシンデレラのように家事や雑事にいそしみ、12時すぎて魔法が解けたら家事を一切放棄して独り身プリンセスになろうではないか!

 ということで立てた作戦内容は…
 ・朝9時には起きる
 ・洗濯をする場合は朝食前に洗濯機のスイッチを入れる。
 ・10時までには録り溜めたドラマを観ながら朝食を済ませる。
 ・朝食後、12時までに洗濯物を干したり、掃除や雑事を完了させる。
 ・ちょっと遠出したい時は12時台に目的地に到着するよう家事時間を逆算してお出かけ時間を定める。

 

 改めて書き出すと世間一般の皆様方が生活を送るにあたりいたってフツーのことなように思うが、いかんせん、おひとり様歴が長いと世間の常識を知らないままマイルールだけが構築されてしまい、逼迫した状況にもあまり陥らないので家事ものんべんだらりとしてしまうのだ。

 なるほど、それこそがおひとり様の弊害か…と改めて気づいただけ良しとしよう。

 そんな訳で本日は「午前12時のシンデレラ作戦」を決行。
 起床は9時20分とすでに作戦にズレは生じたものの、今日は洗濯が無い日と早々に決定しその分を割愛して時間調整。
ガラスの仮面」の北島マヤばりに「私はシンデレラ! 継母たちはいないけど、家中をキレイにするのが今の私のお仕事!」と脳内呪文を唱えながら、ある意味、無我の境地でお掃除&雑事に専念すること約1時間。
 午前12時を前にして本日のミッションはクリアできたのだった。

 その後は録り溜めたドラマを見たり、のんびりランチした後にゴロゴロしながらスマホで漫画を読んだりしてもまだ15時。夜のおひとり様晩餐会に向けて買い出しに小1時間出かけても日没前の午後4時には無事に家に帰り着くことができたのだった。
(1時間の買い出しも午前中に組み込めたら、ランチは作らず出先かスーパーのお総菜で賄えるので、午前中の買い出しは上級者コースとして今後の課題としたい)

 しかも土曜日に「午前12時のシンデレラ作戦」を決行するメリットも発見。

 土曜日に家の掃除を済ませれば、翌日の日曜は掃除をしなくて済むではないか!
 その分空いた時間を活用して10時台に外出できるハズ。
 そうなるとちょっと遠出したとしても、夕方5時まで7時間も使えちゃう! それだけ時間があれば出先でかなりゆっくりできちゃう。

 しかも今週末は3連休、日曜と祝日の月曜は日曜に洗濯を済ませれば家事は最低限の料理のみ。今日の夕食で作り置きをしておけばさらに時短でいけるではないか。なんて素敵!

 

 めりはりつけにくいおひとり様のスローライフには、今後もシンデレラの如き時間制限が週1回は必要そうだ。